西インド洋 Island Hopping

  
        清水 彰夫(JA3JM/AA5K)

 1995年の年末から1996年の年始にかけて西インド洋の3B8(モーリシャス)・FH(マヨット)・FR(レユニオン)から運用いたしました。そのときの状況についてご紹介いたします。
 

1995/6 西インド洋 Island Hopping の行程


 
Date Leave Flight Arrive Stay
12 27 We       FH/JA3JM

Hotel le Rocher
Tel: 269-60-15-05
Fax: 269-60-14-44
12 28 Th      

 


空港・ホテルのある Petite-Terre 島


テレビ台を利用したFH/JA3JMのシャック


FH/JA3JM のログ 最初のページ


バルコニ−に建てた7MHzダイポ−ル


手摺りに縛りつけた衛星用の144MHzと430MHzのビ−ムアンテナ


JA 向けに衛星用アンテナを東側に立てる


ホテルの東側はフェリ−・ポ−トとヨットハーバー


北側は小島が点在する美しい海が広がる


Dzaoudziの全景


マヨット本島を望む


 

 
 

 


1995/6 西インド洋 Island Hopping (8)

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FH(マヨット)での運用開始
Dzaoudziの街
FH第2日目の運用
 

●FH(マヨット)での運用開始

 部屋に荷物を運び上げ、着替えをして一息ついて早速アンテナの設営にかかる。
 小さいアンテナしか建てないと言った手前、HFのアンテナはバルコニ−から5mのポ −ルを立て、7MHzのダイポ−ルの片方のエレメントを垂直に垂らすことにする。幸いホテ ルが岩の上に建っており、バルコニ−の下は海面まで断崖になっていて、海面近くまでエ レメントを垂らすことができる様である。
 サテライト用のアンテナは衛星が東側にある時はバルコニ−に、西側にある時は通路の 手摺りにポ−ルを縛りつけ、それに144MHzと430MHzのビ−ム・アンテナを取り付けること にする。

 日は暮れかけているが、 1600UTC(現地時刻19時)からAO−13のウインドウが北米 やヨ−ロッパに開くので、サテライト用のアンテナから設営を始める。マストとして2m のアルミ・パイプを手摺りに縛りつけ、144MHzと430MHzのビ−ムアンテナを組み立ててマ ストに取付ける。
今夜のAO−13は仰角が数度と非常に低く、アンテナをほとんど水平 にしなければならない。ところが、手摺りと壁の間が狭く、430MHzのアンテナが壁にあ たって衛星の方向にアンテナを向けられない。エレメントを減らしてブ−ムを短くしよう かとも思ったが、アンテナの位置を入口のところに変えて、アンテナの後部を部屋の中へ 入れてやれば何とかなりそうである。

 部屋にはテ−ブルがない。壁際に物置用の棚があるが少し高くオペレ−トには適さない。 どうしようかと迷っていると、テレビを置いてある台が目についた。テレビを床に降ろす と、ベッドに腰掛けて運用するのに丁度よい高さである。広さもIC−706がフロント パネルを外すことが出来るのでログブックを開いても余裕がある。

 機器の動作をチェックして準備が出来たのが19時少し前。AOS(衛星が通信可能な 位置にくること)の時間であるが、空腹を感じたので近くのレストランへ食事に行く。
 ホテルを出ると暗闇の足元から「ボンジュ−ル」と声がかかる。どこに人がいるのか見 えないが「ボンジュ−ル」と挨拶を返しておく。レストランはホテルから歩いて2分程の 距離で、近くには他にレストランは無い。入口を入ると「イングリッシュ?」と問いかけ られ、うなづくと一人のボ−イさんが呼ばれる。英語が話せるのは彼だけのようである。 このレストランはイタリア料理がメインのようで、スパゲティ等味も値段も手ごろなもの が多い。
 ホテルに戻ったのが12月27日1730UTC 。まず、ル−プテストをやってみると非常に 弱いが、CWなら何とかQSOが可能な信号が戻ってくる。CQを出すとまず、VE1B LXが呼んでくる。レポ−トはお互いに559でサテライトによるFHからのファ−ス ト・エバ−QSOが成立する。続いてSM0DYが呼んでくる。その後仰角が2〜3度に 下がったためか、急に信号が弱くなり、受信不能になってしまう。
 サテライトの運用を止め、すぐにHFのアンテナの設営にかかる。5mのグラス・ファ イバ−のポ−ルをバルコニ−の手摺りに縛りつけ、ポ−ルに7MHzのダイポ−ルを取付 ける。エレメントの片方の先に重りを取付け、崖の下に放り投げる。10mのエレメント は海面近くまで垂直に吊り下げられたことになる。もう一方のエレメントはバルコニ−の 端の方に引っ張り、余ったエレメントをバルコニ−内で引き回す。この状態でSWRは1 に近く、フルパワ−が出る。
 このようなアンテナは高層のホテルから運用したときに何回か使っているが、結構良く 飛んでくれる。

 1850UTC 7MHzでCQを出す。まずJA7WFJが呼んでくる。レポ−トはお互いに 599で、よく飛んでいる。その後、HB9ALO, SP2NA, JA6CUX, JA6UBK と続き、ヨ−ロッパと JAが交互に呼んでくる。このような調子で2030UTC までに110局ほどとQSO。
 パイルアップは続いているが、今度はAO−10がウインドウに入っているので、再び サテライトの準備を始める。サテライトの方向は西向きであるが、仰角が45度ほどあり、 アンテナのエレメントを部屋に入れなくても大丈夫である。
 2103、まずOH5LKが呼んでくる。続いてDJ5MN, EA1DP, DK5MV, DL8GAP, ES2RJ, DC8TS と、 常連が呼んでくる。その後、ヨ−ロッパでLOS(衛星が地平線の向うに行ってしまい通 信ができなくなる状態)が近づいたためか、呼ばれなくなる。日付も変わって28日とな り、モ−リシャスからの移動の疲れもあるので、FH・マヨッテ初日の運用を終わって ベッドに就く。

 28日、朝5時前に目が覚める。早速トランシ−バ−のスイッチを入れ、7MHzを ワッチする。辺りはすでに、うす明るくなっており、JAには少し遅すぎたようで、信号 は聞こえない。CQを出すと、ヨ−ロッパの他にUA9/0, UN, VU2JOS, VU2AJQ, 3B8CF, 5X4F 等 が呼んでくる。これらの信号も太陽が昇るとだんだん弱くなり、0300UTC (現地時刻午前 6時)には何も聞こえなくなってしまう。

FH(マヨット)での運用開始
Dzaoudziの街
FH第2日目の運用
 

●Dzaoudziの街

 朝食はホテルのすぐ横にある階段を下りたところのホテルと同名のレストランでいただ く。
 朝食後 Dzaoudzi の街の見物に出掛ける。ホテルの東側はフェリ−・ポ−トになってお り、そこにはフランス海軍の巡視艦が停泊している。また、その向うはヨット・ハ−バ− で多数のヨットが係留されている。
 朝食を摂ったレストランの向かいにはエ−ルフランスの事務所があるので、帰りのレユ ニオン行とレユニオンからモ−リシャスのオ−ストラル航空のリコンファ−ムをしておく。 チケットを窓口で渡すだけで、インチキなフランス語をしゃべらずに済んだのでヤレヤレ である。
 エ−ルフランスの事務所の隣にはス−パ−マ−ケットがあり、入り口では焼きたてのパ ンを売っている。マ−ケットは商品も豊富で不自由は無いようである。 続いて郵便局・ テレコムがあるが中が薄暗く、入りにくい。街の中央に小高い丘があり、街は丘を取り巻 くように続いている。
 丘の西側には本島に渡るフェリ−・ポ−トがあり、税関、警察、銀行等が続いている。 銀行のATMには5〜6人の若者が集まって、あわよくばキャッシュが出てこないかと、 機械を触りまくっている。また、窓口は長蛇の列で銀行の外まであふれている。どうやら 給付金が交付されているようで、街には失業者やホ−ムレスも多く、貧富の差が大きいよ うに感じられる。
 街を一回りしてから、マヨッテの地図を購入しようとガイドブック(オ−ストラリアの lonely planet 社発行 travel survival kit Madagascar & Comoros )に載っていた本屋 に向かう。この本屋さんはホテルから南の方に300mぐらい行った空港への道路添いに あり、書籍の他に文房具・おもちゃ・土産物等を置いている。5万分の1の地図が59フラン (約1200円)。表紙に衛星からの写真が印刷されており、島全体の様子が良くわかる。

FH(マヨット)での運用開始
Dzaoudziの街
FH第2日目の運用

●FH第2日目の運用

 今日、28日の0800UTC 頃からAO−13がJAとのウインドウに入る。JAでの仰角 はかなり低いが、時間帯は夕方で丁度良く、パイル・アップが期待できる。衛星の位置が 東の方なので東側のバルコニ−にアンテナを移す。衛星がウインドウに入ったので、さっ そくル−プテストをやってみる。信号は少し弱いが、CWではQSOが可能と思われる。
 0830UTC 、CWでCQを出す。まず、JH2AYB・加藤氏が呼んでくる。続いて JE2VVN, JA2FGL, JP6FXG, JA3EMU など馴染みの局が呼んできて、たちまちパイル・アップに なる。マヨッテでは、FMの混信はもちろん無く、ノイズも非常に少なくて、かなり弱い 信号もコピ−できる。0930頃には、信号も強くなってきたのでSSBに切り替える。最初 に呼んできたのは、またもやJH2AYB・加藤氏で、予定の周波数で待ち構えていたよ うである。このような調子でJAでLOSになるまでパイル・アップが続き、70局程と QSO。
 午後からは7MHzのダイポ−ルのエレメントを半分に折り返し、調整して14MHz に出る。A71CW, VK6FK, 3B8DA, 7Z5OO 等とQSOできたが、コンディションが悪く、CQを 出してもほとんど応答が無い。
 1230UTC 頃から今度はAO−10のウインドウに入る。衛星の方向は北であるが、引き 続き1500UTC から北米に開くAO−13のウインドウに入るので、アンテナをまた西側に 戻す。
 AO−10からの信号は強力なので最初からSSBで出る。たちまちパイル・アップに なるが、3B8のときの教育?が行き届いたのか、レポ−トの交換だけで、以前と比べる とかなりスム−ズである。 GW6ZMN, LX2LA, FR5DN, SV1OH 等を含めて1時間で40局ほどと QSO。
 1500UTC からはAO−13がウインドウに入る。また、入口をあけてアンテナの後部を 部屋に入れて真西にアンテナを向ける。衛星からの信号が少し弱いのでCWで出る。ヨ− ロッパの局に混じって北米東海岸の KK3K, W2APU, N2MIP, W1NU, VE3NPC 等の常連が呼んでく る。1622、南米パラグアイのZP5ZR が呼んでくる。1641、約束していた NX1L 秋山氏が呼 んでくるが、信号が弱く応答が確認できない。衛星からの信号がかなり弱くなりコピ−が 困難である。1646、再びコ−ルを確認。レポ−トもお互いに確認でき、QSOが成立。ヤ レヤレである。これでQRTし、夕食を摂りにレストランへ行く。

 夕食後、ダイポ−ルのエレメントの長さを調整して今夜は10MHzに出る。たちまち ヨ−ロッパの局のパイル・アップになる。10MHzではFHも珍局のようである。 ZS6/G3SGQ, 9Q5MRC, 4K9C, 4K5CW, 4X4WN 等も呼んでくる。1930UTC まで1時間半で100局 程とQSOして第2日目の運用を終わる。


FH(マヨット)での運用開始
Dzaoudziの街
FH第2日目の運用
 

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