南太平洋 Island Hopping

                    清水 彰夫(JA3JM/AA5K)  Akio Shimizu

 抜けるような青い空。
紺碧の海。白い波。

椰子の葉かげを吹き抜ける風の音。
満天の星。

Pile−Up。

"TNX FOR NEW ONE"と書いた、山のようになったQSLカード。

10月になるとまた海外運用の虫が騒ぎだした。
 


 

1993 南太平洋 Island Hopping の行程
 
Date Leave Flight Arrive Stay
12 31 Fr IUE 0430 PH 648 0710 RAR ZK1AJM
Paradise Inn
Tel: 682-20-544
Fax: 682-22-544
1 1 Sa      
1 2 Su RAR 0740 PH 647 1000 APW  

 
 
 

機上での日の出
 

ラロトンガ島
 

アバルアの地図
 

Telecom Cook Islands
 

テレコム・クックアイランドでのカマナ氏(ZK1TK)
 

ZK1AJM の免許証
 

ZK1AJM のアンテナ
 

ZK1AJM の無線設備
 

北側は目の前が海
 

浜辺はすべてサンゴのかけら
 

南側は山
 

グラウンドにはラグビーのゴールポストがある。
 

1850年代の教会

芝生に板葺きの屋根がついたベンチが並んでいる待合室


 

1993 南太平洋 Island Hopping (8)

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ラロトンガへの移動
免許の取得
アンテナの建設
運用開始
大晦日のパーティ
第2日の運用
撤収
 

●ラロトンガへの移動

 12月31日午前3時、出迎えのバスに乗ってニウエホテルを出発。10分程で空港に着く。空港はこの深夜なのにかなりの人で賑わっている。便数の少ない、小さな島では飛行機の発着は大きなイベントのようである。
 カウンターではすでにチェックインが始まっているので、すぐにチェックインして待合室で出国手続きが始まるのを待つ。しばらくして爆音が轟き、アピアからのPH648便が到着する。係員が出てきたので出国手続きが始まるのかと思ったら、入国手続きの準備を始めた。同じカウンターを入国にも出国にも使っているようである。
 予定の出発時刻になってようやく出国手続きが始まった。ニウエからの乗客はやはり5 名ほど。すぐに案内があり、PH648便に乗り込む。
 予定より30分ほど遅れて出発。丁度一週間滞在したニウエを後にする。昨夜は徹夜の 状態だったので、すぐに眠ってしまったようで、気がつくと窓の外は、紫から赤、黄金色のグラデーションをしたすばらしい日の出時を迎えている。
 午前7時30分、ラロトンガに定刻より少し遅れて到着。入国手続き、通関を済ませて外へ出る。外では5〜6台のタクシーが並んでおり、しきりに客引きをしている。
 ホテルは空港からタクシーで10分程のところ。ホテルではカレンさんが出迎えてくれ、再訪を歓迎してくれる。部屋は頼んでおいた一番海寄りの7号室。昔、ダンスホールだったというこのホテル、天井が高く、さわやかで居心地が良い。中二階にベッドがあり、炊事道具や食器など一通り揃っている。隣はバーで二階は読書室になっており、それぞれテラスがついている。この二階のテラスは地面から6m程あり、地上高15mにアンテナを上げられるのでここにアンテナを建てさせてもらうことにする。
 まず、ホテルのすぐ前にある店で、パンやジュース・ミルクなどを買ってくる。これはレストランが閉まっていたり、タイミングがずれたりしたときや夜食用として準備しておくもので、今回のような一人旅の重要なポイントの一つでもある。

ラロトンガへの移動
アンテナの建設
運用開始
大晦日のパーティ
第2日の運用
撤収
 

●免許の取得

 少し休憩して、テレコムへ免許を取りに行く。申請書はすでに送ってあり、オフィスが年末で休みのときは免許証をホテルへ届けて貰えるように手紙を添えておいたが、ホテル には届いていない。
 テレコムはホテルから歩いて15分程度のところにある。担当のZK1TK、カマナ氏を尋ねると、免許はすでに発行してあるはず、といって50通ほどある申請書の束から私の申請書を探し始めるが、なかなか見つからない。結局、書類の束の一番下から出てくる。 特別に取ってあったようである。
 前回の運用の様子やニウエでの様子など、しばらく歓談。ニウエ・テレコムの前任者ダ ンカン氏、新任のヒパ氏ともに元同僚だそうで、ZK2XJの免許状のサインを見て懐かしそうにしている。

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免許の取得
運用開始
大晦日のパーティ
第2日の運用
撤収
 

●アンテナの建設

 午後からアンテナの建設を始める。二階の読書室のテラスでは大学生の姉妹の家族がおしゃべりや読書をしている。その横にアンテナの機材を並べ、音が出ないように気を配り ながら組立を始める。こちらは邪魔をしていないか気掛かりであるが、一向に気にしていないようで、見向きもしない。聞こえるのは波の音だけ。何か不思議な世界である。
 二階へ上がったり、海岸へ出て、椰子に木の間にアンテナを張りまわしたり、で午後4時頃アンテナが完成。早速SWRのチェックをしてみる。7MHzはOKであるが、3.5MHzと1.8MHzが全くダメである。エレメントをよく見ると、中央のフィード・ポイントでショートしている様である。 アンテナをもう一度降ろして直したいところであるが、バーのテラスでは「新年を迎えるまで飲み明かそう」というパーティの準備ができており、料理の真ん中にアンテナのエレメントを垂らすわけには行かないので、3.5MHzと1.8MHzの運用はあきらめる。

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免許の取得
アンテナの建設
大晦日のパーティ
第2日の運用
撤収
 

●運用開始

 パーティが始まるまでに少し時間があるので運用を開始する。各バンドを聞いてみると、 21MHzのコンディションが良さそうである。
 現地時刻で12月31日17時20分(1月1日0320UTC)、21MHzでCQを出す。まずUA0ZAJが呼んでくる。続いてJA2KSO、JA1WHGと、たちまちパイル・アップになる。 この調子でパーティが始まる0500UTCまで120局程とQSO。


 

ZK1AJM ログ・最初のページ
 

ラロトンガへの移動
免許の取得
アンテナの建設
運用開始
第2日の運用
撤収
 

●大晦日のパーティ

 飲んで、歌って、楽しく新年を迎えようというこのパーティ、最初は宿泊客だけの5〜6人であったが、次第に人数が増え、30人を越える大パーティになる。マネージャーのチャーリーさんがラジカセをガンガン鳴らして陽気に踊りだす。はては私のサテライト用のアンテナを指差して「我らがサテライト・ステーション」と自慢をしはじめる。AO−13のトランスポンダーがONになる時刻が過ぎて気になるが、なかなか抜け出せない。
 トイレへ行く振りをしてパーティを抜け出し、急いで機械のスイッチを入れる。ループ・テストをしてみると仰角が低いためか、かなり信号が弱い。かまわず0620UTCにCQをだすと、まずVE3VCが呼んでくる。レポートはお互いに559。続いてVE7RG、W6VPH、VE7QOと呼んでくる。トランスポンダーがOFFになる0700UTCまでにW/VEの19局とQSO。
 パーティに戻ると、また大騒ぎ。乾杯の連続である。運用の方も気になるが、しばらくはパーティで騒ぐことにする。
 そうこうしているうちに12時になり新年を迎える。たちまち「Happy New Year」の大合唱と乾杯が始まる。
 海外で新年を迎えたのはアメリカで一度あるが、何の行事もなく、いたって静かなものであった。このような楽しいパーティは初めての経験である。

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アンテナの建設
運用開始
大晦日のパーティ
撤収
 

●第2日の運用

 1月1日朝午前8時過ぎに目が醒める。出発は明日の早朝のため、運用を夜中の12時 までとし、暗闇の中でも片付けられるように、7MHzのダイポールだけを残して他のアンテナを撤去する。その後各バンドをワッチしてみるが何も聞こえない。
 午後になり18MHzでCQを出す。2318UTC、まずJA0GJJが呼んでくる。続いてJA0の局ばかりが5〜6局呼んでくる。パケット・クラスターの威力か。
 コンディションが良いようなので24MHzにQSYする。たちまちパイル・アップになり、2340UTC、JA7KQCをかわきりに1時間ほどで80局とQSO。
 その後、コンディションに応じて21MHz、14MHzと順次バンドを下げて行き、0845UTCまでに300局ほどとQSO。
 合間に夕食をしようと街に出てみるが、元旦のためか店が全部閉まっている。人通りも 少ない。仕方がないので部屋に戻り、買い置きのパンをかじる。 フロントで支払いを済ませ、明朝4時30分にタクシーを依頼する。また、バーの入口をアンテナが撤去できるように、夜中過ぎまであけておいてくれるようにお願いする。
 0900UTC、7MHzでCQを出す。まず、AA7CQが呼んでくる。続いてW8CHV。その後はJAのパイル・アップになる。
 予定の12時過ぎになってもパイル・アップは途切れない。Wの局が多くなってきて残念だが、1027UTC、K2UAとのQSOを最後に運用を終わる。成果は表のとおりで、3.5MHzが出られず、パーティなどに時間を取られて、思うように行かなかったが、まずまずの成果か。


 

ZK1AJM ログ・最後のページ
 

ZK1AJM のQSOデータ
 (Jan 1 '94 〜 Jan 2 '94)

バンド CW SSB RTTY
7 140   (83) - - 140   (83)
10 38   (33) - - 38   (33)
14 127 (120) 0 0 127 (120)
18 15     (9) 0 0 15     (9)
21 218 (204) 40 (37) 13 (10) 271 (251)
24 79   (74) 0 0 79   (74)
28 8     (8) 0 0 8     (8)
AO-13 19         - - 19        
合計 644 (531) 40 (37) 13 (10) 697 (578)
  (注)( )内はJAの局数。

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●撤収

 1月2日1030UTC、現地時刻で午前0時30分、ZK1AJMの運用を終了する。 すぐに読書室のテラスに出てアンテナ・ポールを分解する。アンテナ・エレメントは海岸の木の間に張ってあるので、外へ出て懐中電灯で照らしながらエレメントを束ねて行く。
 30分程でアンテナを片付け、荷造りを始める。メイドさんがバーの入口を閉めにくる。今まで待っていてくれたようである。感謝。
 全部の荷造りが終わると午前3時を回っている。少しでも眠ろうと、ベッドで横になるが眠れない。 4時を回ると辺りが明るくなってきたので荷物を玄関まで運び、タクシーが来るのを待つ。
 約束の4時30分を過ぎて45分頃やっとタクシーがくる。少し心配になってきたところであったがヤレヤレである。
 空港はまだひっそりとしている。しばらくすると2〜3台のタクシーが到着し、ロビーも賑やかになってくる。
 やがてチェックインが始まる。チェックインを済ませ、搭乗案内まで待合室で時間をつぶす。待合室といっても、芝生に板葺きの屋根がついたベンチが5〜6並んでいるだけである。
 乗客は30人ほど。その中に私と同年輩の日本人が一人いる。「地球の歩き方」を持っ て、一人旅を楽しんでいるようである。
 パぺーテからPH468便が到着。やがて搭乗開始。前方の10席ほどを残してほぼ満 席である。定刻に離陸。最終の運用地アピアに向かう。

搭乗したポリネシア航空 PH468 便


 

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