======== AHC NEWS #52 ========
( 2005年8月20日発行 )

★私のアマチュア無線史(11)    JA3JM 清水 彰夫 


  
★SSBとの出会い

   月日が少し戻りますが、1952年の7月から8月にかけてフィンランド・ヘルシンキで夏季オリンピックが
  開催されました。この実況放送に「SSB」という新しい方式を使用するので、従来の中継よりも強力に、
  安定した実況放送を聞くことが出来る、というニュースを聞きました。

   いよいよオリンピックが始まりました。従来の海外からの実況放送は短波を使用していましたので、QSBが
  あり、大変聞きにくいものでしたが、ラジオから聞こえてくる実況放送はQSBもほとんど無く、安定しています。
  しかも非常に良い音質です。

   このヘルシンキからの中継放送を直接聞いてみようと、「1−V−1」で短波の放送バンドをいろいろ探って
  みましたがなかなか見つかりません。

   ある夜、ラジオの実況放送を聞きながら11MHzバンドをワッチしていると、何かラジオの音に同期した信号
  が受かりました。モガモガして声にはならないのですが、確かにラジオの音に同期しています。ダイヤルや
  再生のVRを調整しているうちに、一瞬ラジオと同じ声になりました。そうです。再生を深くして、発振状態で
  その信号を受信すると、ラジオと同じ声になるのです。ただ、周波数が不安定な「1−V−1」ですから、いつも
  ダイヤルに手を置いて、信号を追いかけないとまともな声になりません。

   このような状態で毎晩、ヘルシンキからの実況放送を聞いていました。この「SSB」の放送では、反対側の
  サイドバンドを業務連絡に使っていたようで、実況放送のほかに「裏の話」も聞くことが出来ました。

   その後、「SSB」についていろいろ調べましたが、当時の専門書にもまったく載っていませんので、結局
  判らず終い。再び「SSB」に出会うのに10年ほどかかってしまいました。

戻る